ブラジリアンワックス脱毛講習会受講を検討中の方へ③「ソフトワックスで指導する訳」


まず、脱毛剤について少しお話しします。


日本でブラジリアンワックス脱毛を提供しているサロンが使用する脱毛ワックスは、大きく分けて2種類あります。「ソフトワックス」と「ハードワックス」です。材料に関していうと、どちらのワックス剤も、長所と短所があり、どちらを使うのがよいと言い切れません。ワックス剤について詳しくは、長くなりますので、また違う機会に書くことにします。


最近の新しいサロンのホームページを拝見すると、次のように書いてある店舗がよく見受けられ、疑問を感じます。


「○○のワックスを使用しているので、痛みがなく仕上がりがきれい」


これを、一般の何も知らない人(もしかしたら、ワックス剤のことを知らない脱毛技術者も)「○○のワックスはいいんだ!」と思う方が多いでしょう。


これは、大きな間違いです。わたしは、実際にワックス剤を販売しており、いろいろなメーカーのワックス剤とも比較して来ましたので、ワックス剤についてはかなり違いが分かっています。そして、言えることは、


「どのメーカーのワックスも似たり寄ったり」


分かりやすい例をあげると「コンビニの卵サンドのような違いです」コンビニ大手が「これがベスト!」と自負して販売している卵サンド。「こっちのコンビニが出している卵サンドの方が好き」と理由とともに説明できる方は少ないのではないでしょうか?選ぶ大きな条件は、「そのコンビニが近くにあるから。」に他ならないと思います。


上記のサロンのように「○○のワックスを使用しているので、痛みがなく仕上がりがきれい」とサロンの売りとしてホームページに書く技術者は、わたしから見ると「ワックス剤のことよく分かりません」と大々的に書いているように見えてしょうがありません。


技術が売りのサロンの場合、サロンでワックス剤を販売していない限り、特定のメーカーのワックス剤を前面に出してサロンの「売り」にすることはしません。


なぜなら、技術者のレベルの高いワックス脱毛サロンでは、ワックス剤を顧客の毛質によって使い分けるからです。


では、本題に入ります。


日本ワックス脱毛協会のブラジリアンワックス脱毛講習会では、基本的に「ソフトワックス」というペーパーを使用するワックス剤を使用します。そして、ソフトワックスでも主に「砂糖成分の水性ワックス」を使用します。「砂糖成分の水性ワックス」とは、一般的に「ハニーワックス」とか「シュガーワックス」と呼ばれるワックス剤です。


なぜ、「ソフト水性ワックス」での脱毛方法を教えるのか?


それは、


1、砂糖成分のワックス剤はアレルギー反応がでない


2、日本人の直毛で毛根の太い長い毛の脱毛に向く


3、衛生面の問題


4、基本的な知識を得るため


上記が主な理由です。


ひとつずつ説明しましょう。


1、砂糖成分のワックス剤はアレルギー反応がでない

現在国内で使用されている脱毛ワックス剤は、基本的に「砂糖成分のワックス」と「松ヤニ成分のワックス」に分かれます。松ヤニ成分の場合、アレルギー反応を示す方もいらっしゃいますので、アレルギーのない「砂糖成分」のワックスを主に使用します。


2、日本人の直毛で毛根の太い長い毛の脱毛に向く

アンダーヘアの脱毛、いわゆる「ブラジリアンワックス脱毛」は、かなり知られては来ましたが、実際にやったことのある方は、まだまだ少なく、ワックス脱毛未経験の方がほとんどです。初めてブラジリアンワックス脱毛を体験される方は、たいていの場合、アンダーヘアは長いままで毛根もしっかりとしています。このような方を施術する場合、「ソフト水性ワックス」がベストだと感じています。


3、衛生面の問題

最近、日本でも使用するサロンが増えて来た「ハードワックス(固形のワックス)」というワックス剤がありますが、このワックス剤は、使用した後も、何度も溶かして混入物をこして取り除くことで再利用可能です。アメリカでは、特に安いサロンでこうした不衛生なサービスが行われており問題になっています。そうしたことから、特に合衆国の脱毛サロンでは、再利用の出来ないソフトワックスを使用してサービスを行うサロンが多くなっています。サロンの歴史の長いヨーロッパのサロンでも未だに再利用をしているサロンがあると聞きますので、先進国だから大丈夫という訳ではありません。日本ワックス脱毛協会では、衛生面を重視して、ソフトワックスでのサービスを奨励しています。


4、基本的な知識を得るため

上記で触れました「ハードワックス(固形のワックス)」は、しっかりとした技術がなくても大ざっぱには脱毛可能です。一方、「ソフトワックス」は、きちんとした技術と知識がなければサービスが成立しません。また、細い毛や産毛まで完全に脱毛できるのは「ソフトワックス」だと感じています。そういう訳で、日本ワックス脱毛協会の講習会では「ソフトワックス」の技術を完全に身に付けた上で、「ハードワックス」の技術を学ぶことを推奨しています。なぜかというと「ソフトワックス」でサービスをきちんとできるようになれば「ハードワックス」の技術は簡単に習得できるからです。


注意したいのは、わたしは「ソフトワックス」が「ハードワックス」より優れていると言っている訳ではないということです。「ハードワックス」のみで素晴らしいサービスをされているサロンもあると思います。けれど、それは、技術者が優れているからです。ワックス剤が優れているからではありません。最近、「ハードワックスを使用していない脱毛サロンは遅れている」などと、恥ずかしいことをネット上で書いている方がいらっしゃるようですが、本当にワックス剤を知っている人が見ると、とても恥ずかしい言い分です。世界的に見ると「ハードワックス」の方が古いのです。たまたま最近ハードワックス剤が改良されて、見直されて来たというところでしょうか。日本でも、昭和の時代にカネボウが販売したことがありますが、あまりの使い勝手の悪さにいつのまにか消えてしまったようです。けれど、カネボウの技術が悪かったのではなく、当時のハードワックスは全てそうした品質だったことも付け加えておきます。


ワックス剤については、書くときりがなくなりますので、今日はこれくらいにしておきます。


© Japan Waxing Service Association 2017